お盆のこんな話しってる?
■迎え火―送り火■
■五山送り火(ござんのおくりび)■
「大文字」で有名な五山送り火 (ござんのおくりび)はお盆の送り火の代表的なものです。
毎年 8月16日に京都府 京都市 にある 如意ヶ岳 (大文字山)などで行われますが、 宗教・歴史的な背景から「 大文字の送り火 」と呼ばれることもある。
一般的には大の字が有名のため「大文字焼き」とも呼ばれることもありますが、これは正しい言い方ではないそうです。
(迎え火、送り火の習俗は江戸時代に盛んになったものです。)
◆迎え火
12日夕刻か13日午前中に精霊棚や仏壇のおかざりとお供えをすませ、13日の夕刻、縁側の軒先か精霊棚のところに吊るされた盆堤灯に火をともします。
・ そして家の門口や玄関で素焼の焙烙(ほうろく)にオガラと呼ばれる皮をはいだ麻の茎を折ってつみ重ね、火をつけて燃し、その場で合掌します。これを迎え火といい、オガラを燃したその煙に乗って先祖の精霊が家に戻ってくるのを迎えます。(おがらは最近ではスーパーなどでも手に入るようになっています。 最近では「焙烙(ほうろく)」と呼ばれる素焼きの皿がありますので安全に迎え火をたくことができます。)
※盆の入り(13日)の夕方、家の前で火を焚き祖先の霊を迎える。これが迎え火。
◆送り火
家に迎えた精霊を今度は送り火をたいてお墓に帰っていただきます。
迎え火をたいた同じ場所で16日(又は15日)オガラをつみ重ねて送り火をたきます。
※盆明け(16日)の夕方に火を焚いて祖先の霊を帰す。これが送り火。盆送り、送り盆などとも呼ばれます。
※京都の夜を美しく彩る大文字焼はこの送り火の名残であるとされます。
盆棚の飾り物や供物は盆舟に乗せ明かりをともし、川や海に流しましたが、現在では一部の地方以外は行われていません。
※九州北部での精霊流しは、さだまさしさんの歌でも有名でご存知の方も多いでしょう。
◆ご家庭によっては実際に火を焚くことができない場合もあり、そうした時には盆提灯に電気で明りを点すことや明りを入れないでただお飾りするだけで迎え火、送り火とすることもあります。
◆迎え火の変形として有名なのが盆提灯です。
門前に吊された提灯は、祖霊がやってくるための目印であり、またその家の中に祖霊が滞在しているしるしであるとされ鎌倉時代からこの盆提灯の風習は行われています。
■精霊流し■
・ 送り火の一種。船にしつらえた灯籠を川や海へ流しこの灯籠と一緒に盆に迎えた先祖の霊を送り出す行為が原型です。
・精霊流しの際には、盆の間に供えた野菜や果物などのお供え物も流します。これは祖先の元へ供物を贈るという面と、死の世界と関わったけがれを水によって清めるという面をもったものでしょう。
・精霊流しや灯籠流しなどで霊を迎えたり送ったりする地方や宗派もありますが、 最近ではそれができる川や海がなくなっているというのが実情です。 またお盆には「しょうりょう」という言葉をよく耳にしますが、「精霊(しょうりょう)」とは亡くなった人々の霊(れい)のことをさした言葉です。「精霊流し(しょうりょうながし)」は戻ってきた祖先の霊(れい)たちが、安(やす)らかに帰れるようにと、供え物を舟(ふね)にのせて、海や川に流す行事です。
■打ち上げ花火■
・夏祭りのメインイベントの打ち上げ花火は元来、精霊送りの行事であったとされています。